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モバイルバッテリー(power bank)の機内使用禁止、その発端は?
この動きのきっかけになったのは、2025年1月28日に韓国・釜山の金海国際空港で発生したエアプサン機の火災事故。
原因は機内の手荷物棚にあったモバイルバッテリー(power bank)や電子機器が発火したことでした。
これを受けて、エアプサンはモバイルバッテリーの手荷物棚への収納を禁止。
さらに韓国政府も韓国系航空会社での持ち込み制限や使用制限を強化しました。
もともとモバイルバッテリーは、ほぼすべての航空会社で預け入れ手荷物に入れることが禁止されています。
しかし、今回の規制強化では、機内持ち込み時のルールも厳しくなり、
持ち込み個数制限
手荷物棚への収納禁止(座席ポケットやポケットに入れる)
機内での使用・充電禁止
といった措置が取られています。
アジア各国でモバイルバッテリー(power bank)の機内使用禁止が拡大中
韓国だけでなく、台湾やタイ、シンガポールなどの航空会社でも、機内でのモバイルバッテリー(power bank)の使用・充電が禁止され始めています。
台湾系航空会社(EVA航空、チャイナエアラインなど)2025年3月1日から機内での使用・充電禁止
すでにLCCのタイガーエア台湾などでも同様の規制が実施済みタイ国際航空 2025年3月15日から機内での使用・充電禁止
シンガポール航空 2025年4月1日から機内での使用・充電禁止
(シンガポール航空FB上での発表)
この流れを見ると、今後さらに多くの航空会社が同様のルールを導入する可能性が高そうです。
リチウムイオン電池に関しては2018年年初にワンワールドでいきなり規制が入りました。
結構難解だったのですが、その時自分の理解用に解釈した記事がありますのでご参考までに。
そもそも、なぜ今になってモバイルバッテリーが規制対象に?
リチウムイオンバッテリーの発火リスクは以前から知られていました。
2013年 ボーイング787のバッテリー火災事故で一時運航停止
2014年 SonyのVAIOがバッテリー発火問題でリコール
2016年 Samsung Galaxy Note7がバッテリー爆発問題で航空機持ち込み禁止に
特にスマホやノートPCのバッテリーは、製品全体で過充電防止や発熱対策が施されています。
しかし、モバイルバッテリー(power bank)は安全対策が不十分な安価な製品も多く、
過充電・過放電による異常発熱
落下や衝撃による内部破損
などが原因で発火するリスクがあると判断されたのでしょう。
機内での火災は絶対に避けなければならないため、モバイルバッテリーの使用や充電を禁止するのはある意味仕方ないのかもしれません。
機内で充電するにはどうすればいい?
とはいえ、「充電できないのは困る!」という人も多いはず。
実際、最近の飛行機ではUSB電源やAC電源を備えた座席も増えています。
でも、
座席に電源がない
あっても故障している
なんてこともよくある話。
そんな時の対策として、こんな方法を試してみるのもアリじゃないかと思っています。
① ノートPCから充電する
ノートPCのUSB-Cポートがあれば、スマホへ給電が可能です。
② タブレット(iPad)から充電する
iPadなどのタブレットもUSB-C対応なら給電できます。
③ 別のスマホから充電する
2台持ちなら、サブ端末からメイン端末へ充電することも可能な機種もあります。
例えば、OPPOのスマホではOTG接続をONにすると、他のスマホへ給電できる機能があります。
これらの方法をうまく活用すれば、モバイルバッテリーなしでも乗り切れるかもしれません。
まとめ
エアプサンの火災事故をきっかけに、飛行機内でのモバイルバッテリー(power bank)の使用制限が広がっています。
確かに、安全対策の不十分なモバイルバッテリーが発火するリスクを考えると、仕方ない措置なのかもしれません。
ただ、、、、
機内で充電できないのはやっぱり不便!
航空会社には、機内のUSB電源やAC電源をしっかり整備してほしいところですね。
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