10数年前から海外口座を作るのが静かなブームになったことがありました。
その後そのブームで英語がわからない日本人が押し寄せたからかどうかはわかりませんが、口座開設の基準が大幅にアップしたり、同時多発テロの影響で口座開設がかなり厳格になってきていて、最近は居住者以外はほぼ無理に近い状態になってきています。
直近ではシンガポールのシティーバンクが既に口座を持っている人も含めて最低預金残高を大幅UPして一般の人が口座を維持すること自体が難しくなってきています。
更に香港のCITI BANKも同様に最低預金残高をUPして、以前香港駐在していた友人が口座を閉じてしまいました。
今までちょっとした手間で海外口座は開設できたのですがそのハードルも高くなり、しかも維持も難しくなってきています。
そもそも海外に行かない人は海外の銀行口座は不要です。
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とある日の香港HSBC銀行のロビーでの体験
1年程前に用事で香港セントラルにあるHSBC銀行本店のロビーで銀行の担当者と話をしていました。
書類を確認しに担当者が退席した後にあたりを見回すと何やら不思議な6名ほどの日本人御一行様がいます。
年齢や性別もバラバラ。
私が銀行の担当者と英語でしゃべっていたので日本人だと気がついていなかったようです。
でもその方々の会話は全部理解できます(笑)
聞こえてしまう話の内容からすると、自営業の方や定年間近な方、若いOLさんなど様々です。
どうやら日本各地からやってきた「口座開設ツアー」の御一行様のようでした。
アテンドしているのは日本人で一人一人呼ばれてそのアテンドをしてる日本人が通訳をして口座開設手続きをしているようです。
目の前に座っていた少し若めの女性に「こんにちは」と声をかけてみるとびっくりした様子です。
その後はその他を含めてみなさん若干小声になったのは少々不思議でした。
今でも口座を開設しに香港までくる人が大勢いますが、少し話を聞いてみると口座開設のハードルがかなり高くなった印象を受けました。
なぜ海外銀行口座が必要なのか?
銀行はお金を貯めておくところではありません。送金したり決済したりするために使う為のものです。
昔は米ドル預金の金利が高かったので、ある程度の資金を定期預金にすると日本で定期預金を持つより良かった時期もありましたが、今は世界的に低金利ですのでそのメリットはまったくありません。
ただし、送金などの自由度は日本の銀行とは比較にならないほど格段に使い勝手が良いので、その面で使用される方に限定になると思います。
英語がある程度しゃべれないと口座開設は無理です
以前は書類だけで口座開設できた時期もありましたが、その後制度があちこちで変わり、ある程度銀行員と意思疎通ができない人は口座開設を拒否されるようになりました。
低金利の時代で銀行経営も苦しいのでしょう。
利益を生まない口座は整理するように動いている感じがします。
メンテナンスも大変です。
口座残高に動きがないと口座凍結になりますし、それを解除するのに電話をしなければならなかったりと何かと不便です。
何か不具合が起こったときは現地に行かなければいけませんので、あまりお勧めしません。
強いて言うならハワイ銀行がお勧め
年に1回ぐらいはハワイに行くという方ならハワイ銀行がお勧めです。
アメリカ国内の銀行は外国人の銀行口座開設を認めていませんが、ハワイ銀行だけはパスポートだけで口座が作れます。
ただし!年に数回口座残高に動きがないと凍結されます。
しかも海外口座は普通預金口座と当座預金口座を開設するのが一般的ですので、どちらか一方だけ凍結されることがあるんです!
凍結されないためには動きがないといけないということで、日本にいても手段はあります。
インターネットバンキングで普通口座と当座預金口座間の移動を定期的に行ったり、発行されるVISAデビットカードでショッピングをしたりすれば良いのですが、忘れないようにしないといけないので結構面倒なのです。
メリット
・ホノルル支店に日本人がいるので口座開設が楽々
・キャッシュカードがVISAデビットカードになっているので日本でも使えて便利
・滞在中に余った米ドルを入金しておけばまた行った時に現金が引き出せる
デメリット
・海外送金ができない。
今は低金利の時代ですから預けていても金利はつきません。どうしても海外の銀行に米ドルを持っておきたい方は唯一の選択肢です。
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